
(配信日:2013/11/29 16:52:39)
*16:52JST「日米バランスシートによる11月末予想値:104円」
[今日の東京市場]
29日の東京外為市場のドル・円は弱含み、102円61銭から102円12銭まで軟調推移。
ドル・円は、東京株式市場が弱含みに推移したことで軟調に推移した。
ユーロ・ドルは弱含み、1.3622ドルから1.3602ドルまで軟調推移。
ドイツの10月の小売売上高が予想を下回ったことで軟調に推移したものの、月末のリ
パトリ(外貨建て資産売却・ユーロ買い)で下げ渋る展開となった。
ユーロ・円は弱含み、139円70銭から139円00銭まで軟調推移。
・17時現在相場水準:ドル・円102円20-30銭、ユーロ・円139円00-10銭
・日経平均株価:始15661.43円、高15727.96円、安15507.17円、終15661.87円(-
65.25円)
【経済指標】
・日・10月失業率:4.0%(予想:3.9%、9月:4.0%)
・日・10月有効求人倍率:0.98倍(予想:0.96倍、9月:0.95倍)
・日・10月全国消費者物価指数(生鮮品除く):前年比+0.9%(前年比予想:+0.9%、
9月:+0.7%)
・日・10月コアコアCPI:前年比+0.3%
・日・10月鉱工業生産速報:前月比+0.5%(前月比予想:+2.0%、9月:+1.3%)
・日・11月製造業部門購買担当者指数(PMI):55.1
・日・10月住宅着工件数:前年比+7.1%(9月:+19.4%)
・NZ・10月住宅建設許可:前月比-0.6%(前月比予想:+1.7%、9月:+1.4%)
・独・10月小売売上高:前月比-0.8%、前年比-0.2%(前月比予想:+0.5%、9月:-
0.2%、+0.3%)
【要人発言】
・甘利経済再生担当相
「デフレ脱却しつつある姿が明確に、アベノミクス効果進展」
・麻生財務相
「デフレ脱却には至っておらず、まだ道半ば」
・黒田日銀総裁
「市場注視し丹念に点検、オペ弾力化で市場安定に努めたい」
・格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)
「オランダの長期格付けをAAAからAA+に引き下げ、見通しは安定的」
・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)
「9月末の運用資産額は、123兆9228億円。国内株式15.80%、国内債券56.28%、外国
株式9.82%、外国債券13.09%」
[今日の海外市場]
本日29日の欧米市場のドル・円は、11月決算のヘッジファンドの安倍トレード(日
本株買い・円売り)手仕舞いで、ロンドンフィキシングに向けて上げ渋る展開が予想
される。
参考までに、昨年来話題となっている「ロンドンフィキシング」でのレート操作疑
惑は、本日の様に、11月決算のヘッジファンドによるドル売り圧力が強まることが予
想される場合、ヘッジファンドによるドル売値を低くする操作が意図的に行われてき
た、という疑惑である。
2013年4月の黒田日銀総裁による異次元の量的・質的金融緩和を起点として、日本
銀行と米国連邦準備理事会(FRB)のバランスシートの増加率からドル・円相場を算出
した場合、11月末は104円、12月末は105円が算出されていた。
本日11月末のドル・円相場102円台は、想定値に2円弱到達していないものの、マネ
タリーベースによるドル高・円安トレンドに沿ったトレンドを形勢している。
米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和縮小)観測、日本銀行による
追加緩和観測は、ドル高・円安トレンドを加速させる要因となる。
ヘッジファンド勢は、12月末に向けた米系企業の利益送金によるドル買い、12月
17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)への思惑を
背景にしたドル高・円安トレンドを想定し、99円台を行使価格、103円付近までを消
滅条件とする、ノックアウト・オプションに取り組んできた。
12月18日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明の発表に向けて、オプション・バリアー
への買い仕掛けと防戦売りの攻防が予想される。
【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・11月消費者物価速報値(前年比予想:+0.8%、10月:+0.7%)
・19:00 ユーロ圏・11月失業率(予想:12.2%、10月:12.2%)
・21:00 南ア・10月貿易収支(予想:-135億ランド、9月:-120億ランド)
・22:30 カナダ・7-9月期GDP(前期比年率予想:+2.5%、4-6月期:+1.7%)
《MY》
一覧に戻る